原爆ドーム健全度調査
原爆ドームは1915年に広島県物産陳列館として建設されてから今年で100年、被爆後70年となります。 原爆投下当時は広島県産業奨励館と呼ばれており、現在ユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されています。 広島市では、第2回保存工事以降、原爆ドームの経年劣化等の状況を把握することを目的に、1992年度(平成4年度)から原則3年毎に健全度調査を実施しています。 今回で第8回目となる平成26年度の健全度調査については、弊社が実施いたしました。 |
調査開始前には、関係者全員で慰霊式を行いました。 |
●主な調査内容は以下のとおりです。
1. 外観調査
原爆ドームに発生しているひびわれ、浮き・剥離、石灰溶出、鉄筋露出・腐食、鋼材変形、その他の不良箇所等を目視により観察しました。なお、浮きは、打診棒を使用し、打診により調査しました。 | 2. 沈下量測定
原爆ドームに設置している40か所の測量鋲の標高を測量し、沈下の状況を調査しました。 |
3. 鉛直度調査
原爆ドーム壁体の上部と下部に設置した8か所(16地点)の測量鋲を測量し、相対水平距離の差の変化により、傾きの状況を調査しました。 | 4. 透水試験
第2回保存工事において、表面に浸透性吸水防止剤が塗布されており、この防水剤の効果を把握するため、第2回健全度調査以降、透水試験を実施しています。試験は、原爆ドーム壁体4か所に注水器を貼り付け、水を充填して1時間経過後の水量を計測し、防水性を確認しました。 |
※広島市では、これまでの原爆ドームに関する調査結果をデータベース化して情報を経年的に一元管理されています。引き続き、このHPでもそのことについてご紹介していきたいと思います。
※下記の広島市HPも、ぜひあわせてご覧ください。
広島市HP原爆ドームコーナー http://www.city.hiroshima.lg.jp/www/dome/index.html