サブギガ無線を用いたシステム構築
サブギガ(Sub-GHz)無線とは、無線通信の用語で1GHzよりも低い周波数帯での無線通信の総称です。特徴としては、長距離通信が可能、障害物に強い、屋外での安定動作に優れているなどが挙げられます。他にも低消費電力な機器やマルチホップ通信が可能な機器も選択することができます。
通信距離につきましては、見通しのきく状態で1km~数km範囲での通信が可能です。(ただし、トレードオフとして、2.4GHzや5GHzのwi-fiの周波数帯と比較して伝送速度は落ちてしまいます。)
サブギガ無線を利用することで広範囲に測点が点在し、測点間の配線が困難な現場等に対し有効なシステムが構築できます(表-1)。通信機器の一例としましては、下図に示すように、920MHzの無線通信信号変換器等があります。その他に920MHzのWi-Fi HaLowに対応した無線LANアクセスポイントを用いることで既存の無線LANシステムの置き換えも可能です。
今後、各種機器での通信距離検証や、実現場への適用事例ができましたら、改めて皆様へご紹介させていただきます。長距離無線通信でお困りのことがありましたら、ぜひご相談ください。
表-1 サブギガ無線の利用用途及び建設分野等で適用が期待されるシーン
一般的な利用用途 | ・スマートメータ ・火災報知器 ・セキュリティシステム ・電気・ガス・水道メータ |
建設分野等で 適用が期待されるシーン | ・農業用地等の環境計測 ・河川、橋梁、トンネル、ダムの各種状態監視 ・大型施設の工事現場 ・斜面の状態監視(災害工事箇所の2次災害防止対策) |
サブギガ(920MHz)無線を用いた長距離通信信号変換器 | ||||
| 【特長】 ・アナログ信号、熱電対温度信号の無線化 ・接点信号の無線化 ・RS-232C、RS-422、RS-485信号の無線化 ・さまざまな電源環境、モード切替に対応 ・低消費電力 ・アンテナ延長可能 |
Wi-Fi HaLow対応無線アクセスポイント(920MHz) | |
![]() アクセスポイント(Wi-Fi HaLow対応) | 【特長】 ・既存の無線 LAN システムからの置き換えが可能 ・さまざまな電源環境、モード切替に対応 ・最大498台までの子局と接続 ・アンテナ延長可能 |