点検支援技術性能カタログ登録技術のご紹介(その5)
今月号では点検支援技術性能カタログの【橋梁部門】及び【トンネル部門】に登録している“ひずみ可視化デバイス”についての内容をご紹介いたします。
●モアレ縞を用いたひずみ計測技術「ひずみ可視化デバイス」
技術番号:BR030043-V0022 【橋梁部門】
技術番号:TN030011-V0022 【トンネル部門】
ひずみ可視化デバイスは、コンクリートや鋼製の部材のひずみを定量的に肉眼で読み取ることができるセンサです。測定原理には、モアレ縞の原理を用い、電気的な要素を使用しないため、電源等は不要です。概略のひずみ値を目視で確認できるとともに、デジタルカメラで撮影したデジタル画像を画像解析することにより、より精度の高いひずみ値を取得することができます。
点検支援技術性能カタログの標準試験として、橋梁部門では試験橋梁での車両載荷試験、トンネル部門ではひび割れの進行を模擬した試験※をそれぞれ実施しました。
試験橋梁における載荷試験では、USBカメラを用いてひずみ可視化デバイスを動的に計測し、リファレンス用のひずみゲージのひずみの最大値と比較しました。ひび割れ進行を模擬した試験では、ひび割れをまたぐようにひずみ可視化デバイスとπ型変位計を設置し、油圧ポンプによりひび割れを強制的に進展させて両者の変位量の比較を行いました。試験結果の詳細は、性能カタログの「技術の性能確認シート」をご覧ください。
点検支援技術性能カタログ【橋梁部門】標準試験の様子と試験結果例 (土木研究所に於いて) |
点検支援技術性能カタログ【トンネル部門】標準試験の様子 (弊社広島本社に於いて) |
●ひずみ可視化デバイスに関する詳細はこちら:https://www.krcnet.co.jp/service/service_product_Hizumi.htm
※ひずみ可視化デバイスは、広島大学大学院 高木 健教授との共同開発です。
※平成26年度「技術開発支援制度」(一般社団法人 中国建設弘済会)および平成30年度「新成長ビジネス事業化支援事業」(公益財団法人広島市産業振興センター)による助成を受けています。