点検支援技術性能カタログ登録技術のご紹介(その3)
今回は点検支援技術性能カタログの【トンネル部門】に登録している棒形スキャナ※についての内容をご紹介いたします。
●トンネル部門 コンクリート内部調査技術「棒形スキャナ」 技術番号:TN010022-V0022
削孔した小径ドリル孔(φ24.5~30mm)の孔内壁面を、一般のハンディスキャナと同じ原理によって展開画像として記録するとともに、ひび割れ幅、ひび割れ深さ、中性化深さなどのコンクリート構造物の内部状況を調査する技術です。
得られる展開画像は高倍率で鮮明なカラー画像であり、調査結果を画像として記録・保存することによりコンクリート内部の状況がいつでも確認でき、経年的な点検で利用することにより変状の進行状況の把握が可能となります。また点検者の主観にとらわれない評価が可能となります。
以前のWEBレポート(No.221)にてご紹介させていただきましたが、現在の棒形スキャナの型式は、「SS-3」から「SS-4」へと変わっております。SS-4では、φ24.5mm~φ30mmの範囲の孔径の調査が可能で、調査深度は1度のスキャンで210mmの範囲で取得でき、挿入深度を変えてスキャンすることで400mmまで調査可能です。また、取得した深度方向の2枚の画像を合成するアプリケーションが付属しています。
(中性化深さは孔内にフェノールフタレイン溶液を噴霧)
模擬ひび割れを埋め込んだ試験体 | 削孔作業 | スキャニング作業 |
点検支援技術性能カタログ標準試験の様子( (一社)施工技術総合研究所に於いて ) |
棒形スキャナ(製品にタブレットは含まれません) | 画像合成アプリケーションによる画像合成 |
●棒形スキャナに関する詳細はこちら:https://www.krcnet.co.jp/service/service_product_ss.htm
※本調査機器は、伊藤幸広教授(佐賀大学大学院工学系研究科)により開発されました。
※棒形スキャナSS-4は、広島市産業振興センター 令和元年度「新成長ビジネス事業化支援事業」の助成を受けています。