石見銀山の操業当時の坑内作業をAR(Augmented Reality)でリアルに体感
島根県大田市は、文化財多言語解説整備事業(文化庁補助事業)により、世界遺産・石見銀山の大久保間歩(坑道)と世界遺産センター内の間歩模型で、1890年代の操業当時の様子をバーチャル体感できるARアプリを制作しました。これは、2020年に制作した清水谷製錬所跡ARに続く事業です。
間歩内には操業当時の枕木と犬釘が一部のみ残っています。これら遺物の位置と間歩の形状を3次元計測により捉え、CGで精緻に再現した枕木やレール、トロッコ、鉱夫を現況形状に正確に合わせて配置しました。専用タブレットをマーカーにかざすとそれらのCGが画面上に浮かび上がり、操業当時の作業の様子を体感することができます。また、専用タブレットのカメラがマーカー認識した後にマーカーから外れても、visual SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)により、一定範囲であれば正確な位置にCGを表示させ続けることができます。
今回制作したARアプリは、日本語、英語、中国語(繁体字・簡体字)、韓国語の5言語に対応しており、2022年4月末より公開されますので、ぜひ現地で体験してみてください。
※)間歩[まぶ]:鉱山で、鉱石を取るために掘った穴。坑道。
操業当時のまま残っている枕木と犬釘 | 3次元計測データと再現CGの配置検討 |
アプリトップ画面 | マーカーにタブレットをかざす | 画面上に操業当時の 作業の様子が再現される |
○当アプリは、大田市から当社が委託業務を受け、株式会社BeRISE(広島市)と制作しました。
ARは金・土・日曜、祝日限定の大久保間歩坑内ツアー、世界遺産センターで体験できます。
石見銀山世界遺産センターHP https://ginzan.city.oda.lg.jp/
大久保間歩一般公開限定ツアー http://www.iwami.or.jp/ginzan/