周波数シフト帰還型レーザ(Frequency-Shifted Feedback Laser)OCM-A
超高精度光計測技術
「高精度・高速」な距離計測技術を応用したレーザーレーダー方式による三次元計測システムです。計測精度は計測距離に依存せず、フィールドにおいて、計測距離500mで0.2mmの計測精度(実用精度)を実現します。
本技術は、東北大学電気通信研究所 伊藤弘昌研究室と㈱光電製作所の共同開発であり、科学技術振興機構(JST) 独創的シーズ展開事業(平成14年度)の委託費を受けました
主な特長
- 遠隔・非接触での計測が可能
- 計測精度は、計測距離に依存しない
- 最大1000点/秒の高速サンプリング
- 高精度な3D測定(スキャニング)が可能(計測距離1~5m)
仕様
計測用FSFL光源 | 中心波長 1550 nm 出力パワー 0~15 dbm |
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計測距離 | 散乱体 : 1~5 m ターゲット使用 : 最大1 km |
計測精度(±1σ) | ±0.05 mm |
角度分解能 | 0.15″ |
サンプリング速度 | 最大1000 Hz |
外形寸法 | W:81×H:94×L:662(mm)(突起物含まず) |
電源 | AC100V |
標準付属品 | 取扱説明書 |
形状・寸法
外形寸法[mm] (突起物含まず) および重量[kg] | W | D | H | 重量 | |
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信号処理部 | 430 | 450 | 200 | 15 | |
スキャナ制御部 (※は取っ手含む) | φ250 | 260 | 13 | ||
(※256) | (※250) | (※305) | |||
スキャナヘッド部 (注) | 450 | 155 | 285 | 17 |
(注)三脚(オプション品)は外形寸法に含んでおりません
測定原理
周波数シフト帰還型レーザ(FSFレーザ)は、超高速で線形の周波数チャープ(変化)光源です。つまり、FSFレーザには、時間に比例して、瞬時周波数が変化する(チャープする)成分が、共振器縦モード周波数ごとに存在し、これを光周波数領域リフレクトメトリ(OFDR)法に適用すると、共振器縦モード間隔内に複数のビート周波数を得ることができ、高精度の距離計測が可能となります。
周波数チャープ光をプローブ光と参照光の2つの光波に分割し、干渉計光路差を与えて再び合成し、これを光検出器で観測すると、その光路差に比例したビート周波数が得られます。
FSFレーザのチャープ周波数出力RT:共振器周回時間
vs:共振器周回に光波の受ける周波数シフト
vo:種光の発生周波数
OFDRの基本構成
主な用途
- ハイピアの橋梁のたわみ計測
- 柱状構造物の固有振動計測
- その他、長距離区間における非接触・高精度距離計測
- 金属加工部品の表面形状計測
- 高温体の表面形状計測
- その他、高精度表面形状計測