EMセンサー
棒状鋼材の応力測定センサー
磁歪を応用してケーブルやストランド等の軸応力(張力)を簡易かつ安価に計測するセンサーです。グランドアンカーケーブルやプレストレストコンクリートにおけるPC鋼線の緊張力管理、維持管理のためのモニタリングに適しています。
特許第3942463号
NETIS登録 CG-140020-VE
広島県公共土木施設の『長寿命化に資する技術』区分3:活用促進を図る技術
主な特長
- ひずみでなく、直接応力を測定します(ケーブルの伸びに無関係です)
- 現有実応力を直接測定することができます
- 定着端部のみでなく、任意位置へ設置することができます
- 被覆の上からそのまま測定可能です
- 構造体に貼り付けたり固定する必要がありません
- 長期耐久性に優れています
EMセンサーの適用条件
- キャリブレーションが可能な鋼材であること(不明鋼材でないこと)。
- 設置スペースが確保できること。
- 計測対象とEMセンサーの間に強制磁性体(鋼製シース等)がないこと。
- 気中であること(水中不可)。
- 計測対象が腐食していないこと。
- 計測頻度が密でないこと(動的計測不可)。
仕様
センサータイプ | 先行挿入型、現地製作型 |
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測定範囲 | 応力:0~σ N/mm2(弾性領域内) 温度:-50℃~100℃ |
測定精度 | 応力:作用応力の±3% 温度:±1.5℃ |
印加電圧 | 100~400 V |
形状寸法 | 形状・寸法一覧表参照 ※被測定体に応じ、個別に設計いたします。 |
標準付属品 | 専用信号線 L=30m ※必須オプション:固定治具 |
形状・寸法一覧
No. | 素線種 | 内径d(mm) | 外径D(mm) | 長さL(mm) |
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1 | 1S21.8 | 51 | 88 | 212 |
2 | 1S28.6 | 51 | 88 | 212 |
3 | 12S12.7 | 81 | 118 | 254 |
4 | 12S15.2 | 100 | 138 | 282 |
5 | 19S15.2 | 125 | 189 | 283 |
測定原理
応力(σ)を受ける磁性材の結晶変化と磁気特性変化は、応力に依存します。無応力時の透磁率(μ)をあらかじめ測定しておけば、現時点の応力は、磁気特性-応力の関係から検出することが出来ます。 ※EMセンサーを使用するにあたって、校正係数(m)を求めるために、キャリブレーションが必要となります。
主な適用例
鋼構造物 | 斜張橋、吊り橋、鋼製桁、スペース構造 |
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コンクリート構造物 | アウトケーブル,インナーケーブル、PCテンドン、RC鉄筋 |
土構造物 | グラウンドアンカー、タイロッド |