ICT(Information and Communication Technology)とIoT(Internet of Things)
国土交通省が「i-Construction」を推進しているように、建設分野でもICTを活用し、建設生産システム全体の生産性向上を図る取り組みがなされています。もはやICTは、建設分野において必須のキーワードであり、様々なところで様々な技術開発が行われています。そして、最近では、特に社会インフラの維持管理の分野において、IoTという言葉も頻繁に耳にするようになりました。ICT、IoTなど横文字が非常に多くなり、これらのワードを混同しがちですので、今回は、改めてこれらのワードを整理します。
ICT(Information and Communication Technology)
ICTとは、コンピュータやネットワークに関連する技術やサービスの総称であり、コンピュータ、デジタル通信、インターネット、プログラムなどの情報技術(IT)と光通信、移動通信、LPWAなどの通信技術が融合した技術です。情報技術(IT)と通信技術の融合により、クラウド、ビッグデータ、AIなどの新たな技術が生まれました。スマートフォンは、移動通信のみならず、コンピュータを搭載し、アプリケーションを使えることから、ICTの代表的な技術といえます。近年では、ロボット技術もまた、ICTの1つといえるかも知れません。
情報技術と通信技術の融合 |
IoT(Internet of Things)
IoTとは、ICTの中の考え方の1つであり、ヒトとモノがインターネットで繋がることをいいます。IoTの代表的な技術サービスとしては、スマートメータやスマート家電があげられますが、交通系のICカードやインターネット上の様々なコンテンツもまたIoTの技術サービスです。一方、モノとモノがインターネットで繋がることをM2M(Machine to Machine)といい、自動車の自動運転などに見られるように、AI技術の導入により加速度的に進歩している技術分野です。
ところで、これからの無線通信技術は、大容量・高速通信・低遅延の「5G」と低コスト・低消費電力・広範囲の「LPWA(Low Power Wide Area)」に2極化すると考えられ、IoTを実現する無線通信技術が「LPWA」といわれています。したがって、IoT≒LPWAと考えられることが多いように思います。LPWAは、低省電力、長距離通信、接続コストが安いなどの特長があり、今後、社会インフラの維持管理におけるモニタリングにおいて、非常に重要な技術となります。
弊社でも、ICTやIoT(LPWA)を積極的に技術サービスに取り込み、社会インフラの建設や維持管理における生産性の向上に貢献して参ります。
IoT(LPWA)を活用したモニタリングシステム |