多視点画像3Dシステム
デジタルカメラにより対象構造物を網羅するように多視点から撮影し、そのデジタル画像からステレオマッチングされたデータより対象構造物の表面形状をリアルな高密度データとして取得できます。また、3次元のTIN(不整三角網モデル)から正射画像(オルソ画像)への変換、断面図などの処理が可能です。損傷の形状も計測できます。
主な特長
- 市販のデジタルカメラを使用するため、特殊な機材は不要です。
- UAV(無人飛行体)を活用し上空から撮影すれば、建築物等の全体を3D化できます。
- 現況を3Dで可視化できるので、一般の方々への説明資料等としても効果的です。
仕様
多視点画像3Dシステムは、多視点で撮影した画像内の特徴点から共通点を逐次判別し、カメラの3次元位置を特定することで対象構造物の表面形状をリアルな高密度データとして取得できる技術(SfM解析)です。また、対象範囲内に座標値の明らかな標定点(ターゲット)を3
点以上設置し、画像に写し込むことで、作成するTINにスケールを与えることが可能です。
東京駅での実施事例
① 撮影画像(400枚)
② 解析画像
多視点から撮影した画像を用い、特徴点のマッチングにより、カメラ位置を自動抽出。
③ 3Dモデル生成
オルソ画像と図面の重ね合わせ
主な用途
- 図面がない構造物の現状の図面作成
- リアルなテクスチャがマッピングされた3Dデータの記録、保存
- ダムや橋梁、トンネルなどのインフラ構造物の点検
- 石垣や石橋、古墳などの文化財の調査
- 工事の土量管理、出来形管理
- 観光コンテンツとしての活用
適用事例
- 軍艦島(端島)の3D記録保存・・・・・・文化財記録保存、維持管理、広報利用
- 熊本城石垣の現況調査(震災対応)・・・文化財記録保存、修復検討
- 石橋の現況調査(震災対応)・・・・・・文化財記録保存、修復検討
- 重力式ダム、アーチダムの点検・・・・・維持管理
- トンネルの点検・・・・・・・・・・・・維持管理
- 埋蔵文化財の現況調査・・・・・・・・・文化財記録保存
- 土量算出・出来形管理・・・・・・・・・i-Construction対応
- 地形の3D計測、図面作成・・・・・・・・維持管理、防災