監視対象となった道路護岸は、埋立地内に設けられた、およそ幅40 m、延長420 mの盛土によって構築された道路護岸です。この道路護岸を頻繁に通行する工事車両等の走行安全性を確保するため、全線に亘って変状を監視する必要がありました。仮に一般的な土木計測器を適用した場合、コストなどの面から計測器の設置密度に限界があり、点としての情報にならざるを得ませんが、B-OTDR方式の光ファイバセンサを適用することにより、護岸の変状を連続的なひずみ分布として把握することができます。
光ファイバセンサは、護岸上に1m毎に打ち込んだ木杭に固定し、敷設後は、直射等による局所的な温度上昇を防ぐため、覆土を施しました。観測方法については、現地計測室における自動計測とし、異常発生時には関係者にメール通報する計測システムを導入しました。このシステムにより、道路護岸のひずみ縦断分布をリアルタイムに表示し、施工中の変状を監視した結果、施工に伴う道路護岸の変状は認められず、道路護岸の安全性を確保することができました。 |
光ファイバセンサの主な性能 

光ファイバひずみ測定器 |