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トピックス/業務事例紹介
  
【業務紹介】   [KEYWORD] 文化財、海外遺跡調査
3Dレーザ計測による海外遺跡調査
〜イタリア、エジプトにおける考古学・建築史学研究〜
 (2010)

業務内容

これまでの遺跡調査は、主に人の手作業によって行われてきました。しかしこの方法は、これまで多大な成果をあげてきたものの、効率性、正確性、再現性の面でさまざまな改善の余地がありました。3Dレーザスキャナは、これらの問題を解決する最適なツールとして、遺跡調査に導入されるケースが増えてきています。特に海外調査という短い期間に効率的に広い範囲を調査できることは大きなメリットですし、遺跡のドキュメンテーションという点からも従来の手法より優れています。
そのような時代背景のもと、当社では2009年と2010年の夏に九州大学人間環境学研究院都市・建築学部門の堀教授と共に、イタリアのオスティア遺跡、エジプトのアコリス遺跡において考古学・建築史学研究のための3Dレーザ計測を行いました。
以下に、3Dレーザスキャナを利用した両遺跡の調査事例をご紹介します。

 1.「イタリア オスティア遺跡調査」 2009年9月、2010年9月
 2.「エジプト アコリス遺跡調査」  2010年8月




1.「イタリア オスティア遺跡調査」 2009年9月、2010年9月

オスティア遺跡はローマ近郊、テベレ川の下流付近の海岸沿いに位置し、古代ローマ帝国の支配時から中世まで栄えた港町です。都市の中心のフォルム(広場)にはカピトリウムと呼ばれる神殿が残され、円形劇場も現存しています。3層以上の高層建物が多数存在し、床一面に飾られたモザイクに保存状態の良いものが多いのも特徴です。


街路の様子

円形劇場

調査項目

1. 都市全体のマップの作成
1950年代に測量されたオスティアの地図と3Dレーザスキャナで計測したデータを比較した結果、いくつかのズレを発見し、その原因について考察しました。

2. 街路の形状計測
敷石の街路には多くの馬車の車輪の轍が残されています。交差点や特徴的な箇所でこれらの痕跡を3次元計測することで、馬車の通った方向や行き先を推定し、当時の物流システムについて考察しました。

3. 高層建物の傾きの計測
オスティア遺跡の特徴の一つである幾つかの高層建物について3次元計測を行い、どの程度傾いているかを解析しました。今後の崩壊の危険性や傾きの要因を探ることができます。

  3Dレーザデータ

計測状況



2.「エジプト アコリス遺跡調査」 2010年8月

アコリス遺跡はカイロの南、230kmに位置する中部エジプトの主要都市であるミニヤの北東に位置し、ナイル川の河岸段丘の石灰岩の台地上に古代エジプト時代の住居跡や神殿、墳墓、石切場が広がっています。露天掘りが行われた石切場には多数の加工痕が残され、当時の操業の様子を窺い知ることができます。アコリス遺跡は、筑波大学大学院人文社会科学研究科の川西教授を団長とするアコリス調査団によって、30年にわたり発掘調査が行われてきた遺跡です。

住居跡

神殿

調査項目
 
1.遺跡全体の地形計測
点在する遺跡とその周辺地形をレーザスキャナで計測し、3次元の地形データを取得しました。取得したデータから地形図を新たに作成し、調査の基礎情報としました。

2.石切場の計測
古代エジプトにおいて盛んな産業であった石切場跡のレーザスキャナ計測を行い、当時の石の切り出し過程の復元考察を行いました。自然石から規格化された石を切り出すという行為を復元するには、正確な3次元データが有効です。

石切場跡の3Dレーザデータ

3.一材式未製円柱の復元考察
長さ15m、重さ250tもの一材式の未製の円柱を計測しました。従来の考古学的な詳細な観察と、円柱の詳細な3次元形状の解析により、自然石から円柱を削り出す工程を復元考察しました。
 計測状況

一材式円柱の
3Dレーザデータ


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