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トピックス/業務事例紹介
  
【業務紹介】  [KEYWORD] 文化財、情報開示
西田橋他石橋復元移設管理業務 / 鹿児島県鹿児島市 (1998)

西田橋の移設復元事業
鹿児島市の中心を流れる甲突川の五石橋は、薩摩藩による城下整備の一環として、1845年からの5年間で肥後の石工・ 岩永三五郎の手で架けられた江戸時代の代表的な4連又は 5連の石造アーチ橋です。五石橋は、創建以来幾つかの改変を受けながら供用されていましたが、 1993年8月6日の集中豪雨による洪水で2橋が流失してしまい、残った3橋を河川改修に合わせて、移設復元して保存することになりました(事業期間:平成8年〜12年)。
地図


業務内容

鹿児島県指定文化財である石造アーチ橋・西田橋の移設復元事業において、西田橋の調査、解体工事の施工管理システム構築、復元設計、移設地における資料館(石橋記念館)整備(展示システム、CG、パンフレット作成等)等を行ったものです。
なお、本業務では、種々の調査で得られる膨大な画像情報や多様な図面情報等をデジタル情報として一元管理しました。
西田橋(移設後)
西田橋(移設後)
業務フロー
業務フロー

石材写真管理システム

石材総数は西田橋 約4900個、高麗橋 約9000個、玉江橋 約4900個に及びました。 調査及び整理時の負担を軽減させること、各石材の解体・補修・ 新石材加工の情報を、保存性に優れるデジタル情報として記録し膨大な調査情報を迅速に検索し、文化財的な調査研究を支援する側面から石材写真管理システムとを構築しました。 格納した画像は、西田橋4,292枚、高麗橋10,191枚、玉江橋7,724枚です。
石材写真管理システム
石材写真管理システム


単写真標定解析

単写真標定解析は、座標値の判明している基準点を用いて、撮影されたカメラの位置と傾きを求め、対象箇所の座標を算定する技術です。
解析は右写真のようにデジタル化した各古写真をシステム上に読み込み、基準点の座標設定を行い、単写真解析を行います。
解析状況
解析状況

西田橋縦断設計

明治5年に撮影された古写真(右写真:改修前の西田橋下流側写真、「鹿児島市史 大正5年刊」より)を用いて、単写真標定により、西田橋の縦断線形を概略算定しました。
標定する際には、基準となる 6点(解体時とも変化してないと考えられる下流側の水切りやアーチ石の計6点)を用いて当時の縦断線形を推定しました。
西田橋古写真(明治5年)
西田橋古写真(明治5年)
基準座標点位置及び橋面縦断解析結果
基準座標点位置及び橋面縦断解析結果


西田橋御門設計

写真標定による西田橋御門の形状寸法設定においては、発掘調査で確認された橋との位置関係を保って、写真や市内磯の仙巌園門などから構造仕様を推定して復元的に整備することとしました。写真標定の拠りどころとなる下記資料をもとに解析条件を整理し、御門形状寸法設定の基礎資料としています。
1) 発掘調査の成果 柱、控え柱の礎石の根石と考えられる遺構の平面座標
2) 明治5年頃撮影の写真(尚古集成館蔵) 解析の結果 
当該写真(左上写真)はトリミングがなされ、精度の高い標定には至らなかったため、CGで構築した御門モデルを同一座標内に構築してその形状の設定を行いました。

西田橋御門(尚古集成館蔵)
西田橋御門(尚古集成館蔵)
CGでモデル化した御門
CGでモデル化した御門
発掘調査結果と御門モデル
発掘調査結果と御門モデル


座標管理システム

座標管理システムは、石橋の写真測量データを加工し、構成する各石材の形状を任意の箇所から描画し、その座標値を表示することが可能なシステムです。




座標管理システム画面


定点カメラ観測システム

西田橋、高麗橋では近傍にデジタルカメラを設置し、パソコンを用いて自動的に1日あたり4枚の施工進捗状況の画像をハードディスクに格納しました。そして、
撮影した画像は、およそ6〜10ヶ月にわたる全工程を20秒で説明する施工工事記録のビデオの素材としました。




定点カメラ画像
定点カメラ画像


西田橋紹介システム(石橋記念館展示システム)

石橋の歴史や技術,移設保存に関する一連の事業記録などについて,展示を中心に情報提供することを目的として石橋記念館 が整備されました。その時、調査・解体・復元で得られた情報を 1)材料と力学特性 2)築造技法 3)復元設計 4)歴史の各項目 5) 復元施工の記録に編集しなおし、写真とイラスト、コメントで判りやすくマルチメディアで紹介するシステムを作成し、石橋記念館で公開しています。
紹介システム画面(築造技法)
紹介システム画面(築造技法)
紹介システム画面(復元設計)
紹介システム画面(復元設計)



鹿児島県内石橋検索システム

本システムは、別途実施した鹿児島県内の石橋調査(約900橋 現存499橋)台帳を、コンピュータに登録し、各種キーワード(製作者/連数など)や地図から構造規模や画像が検索可能なもので、石橋記念館において一般利用者が自由に県内の石橋情報を引き出せすことができます。情報の追加・更新も可能です。
検索システムトップ画面
検索システムトップ画面
石橋詳細画面
石橋詳細画面


「石橋を架ける」6面マルチシステム

石橋記念館のメイン展示として、ジオラマと石橋をかける技術をCGやビデオで描く6面のテレビモニターを用いたマルチ画面を設置しました。 このマルチシステムでは、西田橋の当時の架橋手法をCGで表現しました。当時の支保工である地橋は文献を基に詳細な寸法を割り出し、クサビの撤去の仕方などある程度の想定はあるものの、復元時のビデオ画像なども組み込んで公開しています。 6面マルチモニター
6面マルチモニター
  6面マルチモニター映像


工事誌編纂のための支援システム

西田橋に関する業務の数年間にわたる膨大な情報を一冊の報告書に集約する工事誌編纂のための支援システムを作成しました。


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