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 【トピックス】 掲載日:2019年10月11日
砂防事業等の土砂災害における計測技術の役割(特に当社の実績等)について(第8回/8回シリーズ)
5.まとめと今後の課題

今回はこれまで7回にわたって掲載してきた砂防事業の土砂災害におけるUAVを中心とした計測技術の役割のまとめを行います。

(1) 砂防事業におけるプラットフォームとセンサの総合評価
 第3回で書いたように、砂防事業の流れは右図に示すようになります。この流れに沿って、このシリーズで述べた砂防事業の各工程における計測技術の役割を下表に示します。プラットフォームとセンサの組合せは多く、衛星、有人飛行機、無人飛行機、地上の固定カメラ等があります。これらはそれぞれ得意・不得意があり、特性を踏まえて総合的に組合せて使うことが必要です。
 火山噴火後の緊急調査や広い範囲にわたって発生した土砂災害調査のような広域を迅速に調査するには、人工衛星が有効です。
 ある程度狭い範囲であれば、最近ではバッテリ回転翼のカメラとレーザについて精度の高いものが普及し、砂防事業のかなりのステージで有効性が高いものと評価されます。さらに、わが国では、毎年のように土砂災害が発生しており、最近では土砂のみならず、流木の被害も著しいために、国交省では流木対策に力を入れています。流木対策を行うためには立木調査が必要で、有人飛行機や無人飛行機(UAV)のレーザが有効です。一方回転翼レーザはレベル500を確保できるため、立木調査と同時に樹木下の地盤高も精度良く計測でき、施工において樹木があっても起工前測量ができる等、優れた機能を有し、今後i-Constructionの一環として活用が期待されます。

図 砂防事業における空間情報の役割
※赤字は計測(測量)によるもの

表 砂防事業におけるプラットフォーム・センサの組合せの評価
 
(2) 砂防事業におけるプラットフォーム・センサの課題
 上記でバッテリ回転翼の良い面を述べましたが、課題もあります。まだバッテリの容量が小さく、一度に調査できる範囲が限られ、また数km離れると電波が届かなくなり、航空法の目視外飛行ができず、火山噴火後の立ち入り規制がかかった範囲では目的の場所まで飛行できない可能性があります。
 こうした課題を解決するものとしてエンジン固定翼の活用が考えられます。最近一部の会社ではエンジン固定翼に衛星通信システムを搭載したことで航空法の目視外飛行ができ、立入り規制がかかった範囲においても長距離の計測・調査も可能になっています。こうした技術革新によってエンジン固定翼は砂防事業の様々なステージで活用できる可能性が出てきました。今後はエンジン固定翼にも注目していく必要があるものと考えます。
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