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 【トピックス】 掲載日:2019年03月18日
砂防事業等の土砂災害における計測技術の役割(当社の実績等)について (第4回)
4. 砂防事業における計測技術の役割の整理
 この章では砂防事業における計測技術の役割について簡単にご説明します。

(3) 火山砂防事業における人工衛星とUAVの活用事例
 (2)では有人機による砂防LPという一つのプラットフォームとセンサーの組合せについて詳述しましたが、近年高度において有人機の上と下に位置づけられる人工衛星とUAVが長足の進歩を遂げています。砂防事業において、それを分かりやすく説明することができるのが、火山砂防事業における評価比較です。各プラットフォームとセンサーの組合せの利活用は火山砂防事業に限ったわけではありませんが、各プラットフォームとセンサーの組合せの長所・短所の比較をするのに最も分かりやすいのでここで紹介します。
  1) 人工衛星
 火山砂防事業では、噴火時において表2に示すような項目を調査する必要がありますが、有人機は機動力では優れていますが、噴火時に飛行制限がかかることがあります。また、天候障害によって飛行できないことが続くこともあります。それをカバーするのが衛星SARです。もちろん衛星SARではできることは限られますが、最近の砂防事業における初動の状況把握調査では天候不良が長期化して航空機の写真撮影ができない状態が続く中で、衛星SARは天候障害の影響を受けず、夜間でもデータ取得ができることから活用される場面が増えています。
・参考資料
「土砂災害への対応における衛生の活用について」国土交通省
https://www.eorc.jaxa.jp/ALOS/conf/workshop/SKEws2/2-2-2_yamamoto.pdf
「災害時の人工衛星活用ガイドブック土砂災害版」JAXA、国土交通省
http://www.mlit.go.jp/common/001227722.pdf
 
表2 プラットフォームとセンサーの組合せによる火山緊急調査の評価例
  衛星 有人飛行機 無人飛行機 固定カメラ
光学センサ SAR 固定翼 回転翼 固定翼 回転翼
調査範囲 山体全体 山体全体 山体全体 山体全体 山体一部 山体一部 施設と周辺河床
火口位置の把握 ×
積雪範囲 × ×
積雪深 ×
降灰範囲 ×
降灰深(1cm) × × × × × ×
施設状況(大きな損傷)
施設状況(小さな損傷) × ×
土砂移動
 
2) UAV(カメラ)
 広域の範囲を調査するのには衛星や航空機が有効ですが、逆に渓流内の調査を実施するにはUAVの方が低空で飛べるので、詳細な状況把握が可能です。UAVは渓流に溜まった火山灰や土砂の状況を把握するための活用が進んでいます。ただし、火山噴火後に渓流に人間が立ち入るには危険が伴います。そのため、オートパイロットによる遠隔操作が必要になります。ただし、砂防事業の対象渓流は樹木が繁茂しているところが多いため、初めて低空で飛行すると樹木等の障害物に触れて墜落するリスクがあります。これを回避するための検討が必要です。
 
伊豆大島火山防災連絡事務所/伊豆大島の地形
「上空から中央火口(2009年11月)」
出典:気象庁ホームページ 
https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/rovdm/Izu-Oshima_rovdm/kazansetumei.html
2018年3月14日 霧島山新燃岳北西側上空より。手前の舌状の部分が火口縁からあふれ出た溶岩流。奥の山は高千穂峰。
出典:産総研地質調査総合センターウェブサイト(https://www.gsj.jp/hazards/volcano/kirishima/2018/index.html



 
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